よく聞く話
「Gスポットは医学的にすべて解明されている」という話と、「全部でたらめ」という話があります。どちらも、解明の途中という事実を飛ばしています。
構造と位置
感じ方と個人差
- 感じやすさの個人差の原因 → 距離や厚みとの関連はあるが、原因かは不明(→ 体の作りの面)
- 年齢とともに「ある」と答える人が減る理由 → 調査では減るが、理由は不明(→ 誰にでもあるのかの面)
- オーガズムは1種類か、複数か → 研究者の議論が続いている(→ 別の感覚かの面)
- 尿意に似た感覚 → 尿道が前の壁のすぐ下にあることは解剖で分かっているが、その感覚そのものを調べた研究は、読んだ範囲には見つからなかった
- 前の壁に触れたときの「ざらつき」や「膨らみ」→ 膨らみ(一時的な充血)を述べているのは、同じ著者(Ostrzenski)の2019年のレビューと2018年の症例報告だけ。読んだ他の要旨には、確かめた記載がなかった
液体と腺
処置と手術
- Gスポット増強の効果と安全性 → 記録されていない(→ 増強の面)
- 膣の前の壁の手術のあとで、感覚はどう変わるか → 手術前と6か月後を比べた89人の研究で、オーガズムとその強さが下がったという報告が1件ある(Jafarzade と Ulu 2023)。比較の群はなく、必要な治療を自己判断で避ける根拠にはならない
自分の体について考えるとき
分からないことが多い分野では、「こう感じるはず」という断定的な説明より、「人によって違う」「まだ分からない」という説明のほうが、研究の現状に近いです。
よくある質問
いちばん大きな空白は?
個人ごとの感じやすさが、体のどの構造に支えられているか、です。研究は、独立したGスポット・クリトリスの内側・神経の分布などを候補に挙げていますが、どれも確定していません。
研究は進んでいる?
2021年のレビューは31研究を集め、2026年にも新しい研究(Maseroli ほか)が出ています。ただし、多くは小さな規模です。
出典
いずれも PubMed に載っている要旨(アブストラクト)を 2026年10月31日 に読んで確かめました。論文の全文は読んでいません。要旨に書かれていないことは、この面にも書いていません。
- Jafarzade A, Ulu I. Sexual dysfunction in patients after cystocele surgery. Is the g-spot a myth or reality? Eur J Obstet Gynecol Reprod Biol. 2023;290:74-77. PubMed 37738890
- Vieira-Baptista P, Lima-Silva J, Preti M, Xavier J, Vendeira P, Stockdale CK. G-spot: fact or fiction? A systematic review. Sex Med. 2021;9(5):100435. PubMed 34509752
- Ostrzenski A. G-spot anatomy and its clinical significance: a systematic review. Clin Anat. 2019;32(8):1094-1101. PubMed 31464000
更新日:2026年10月31日|gspot.tokyo 編集委員会。当サイトは医療機関ではありません。この面は医学的な診断や助言ではなく、公表された研究の要旨を読んでまとめたものです。出血、強い痛み、発熱、排尿時の痛みなどの症状がある場合は、婦人科での受診を優先してください。