よく聞く話
「ただの尿ではない特別な液体」という話と、「単なるおしっこ」という話の両方があります。
読んだ研究
- Salama ほか 2015(J Sex Med)勢いよく出る経験がある7人。刺激の前・出る直前・直後の超音波と、液体・尿の成分分析
- 分かったこと
- 全員で、刺激前は膀胱が空、出る直前に明らかに満ち、直後に再び空になった。尿素・クレアチニン・尿酸の濃度は、刺激前の尿、出た液体、出たあとの尿で同程度だった。PSAは、刺激前の尿では7人中6人で検出されなかったが、出た液体と出たあとの尿では5人で検出された。結論は「本質的には行為中に不随意に尿が出ること。ただし前立腺由来の分泌物がわずかに混ざることが多い」。
- 読むときの注意
- 7人。経験のある人が集まった実験で、一般の女性の割合や、日常の場面を代表するものではない。
- Inoue ほか 2022(Int J Urol)出る経験がある5人(30代2人・40代2人・50代1人)。膀胱を空にしたあと、色素(インジゴカルミン)を入れた
- 分かったこと
- 刺激で出た液体は全員で青く、出どころが膀胱であることが確かめられた。PSAは5人中4人の液体で陽性。結論は「主成分は尿だが、スキーン腺(女性の前立腺)の液も含むことがある」。
- 読むときの注意
- 5人。著者らは、出るところを見えるようにした初めての報告だとしている。
- Rubio-Casillas と Jannini 2011(J Sex Med)症例報告(1人)
- 分かったこと
- 勢いよく出る透明な液体は、薄めた尿の特徴を示した。
- 読むときの注意
- 1人の報告。
違う方法の2つの実験が、同じ方向を示した
超音波は「膀胱が空になる」ことを、色素は「液体の出どころが膀胱」であることを、それぞれ見ています。方法が違うのに結論が同じ方向になったことは、読み方の上で重みがあります。ただし人数は合わせて12人にすぎず、Rubio-Casillas と Jannini の1人を入れても13人です。
「尿」という言葉の受け取り方
尿が主成分という結果は、これが異常かどうかを判断するものではありません。この実験は、出る液体の中身を調べたもので、病気かどうかは調べていません。尿もれとの区別は → 尿もれの面。経験した女性の反応は → 経験率の面。
まだ分かっていないこと
- 尿と腺の分泌物の割合は、人や場面でどう違うのか
- 出る仕組み(膀胱が空になる過程で、何が働いているのか)
- 人数を増やしても同じ結果になるか
自分の体について考えるとき
出た液体の中身が気になっても、この実験から「異常」とは言えません。出血、強い痛み、発熱、排尿時の痛みなどの症状がある場合は、婦人科での受診を優先してください。
よくある質問
PSAって何?
前立腺特異抗原のことで、男性の前立腺から出る物質です。女性でも、尿道のまわりの腺(スキーン腺)がつくっている、という報告があります(→ 女性の前立腺の面)。
ただの尿ではないの?
主成分は尿で、PSAが検出された人が多く、腺の分泌物が混ざることが多い、というのが2つの実験の読み方です。
出典
いずれも PubMed に載っている要旨(アブストラクト)を 2026年10月31日 に読んで確かめました。論文の全文は読んでいません。要旨に書かれていないことは、この面にも書いていません。
- Salama S, Boitrelle F, Gauquelin A, Malagrida L, Thiounn N, Desvaux P. Nature and origin of "squirting" in female sexuality. J Sex Med. 2015;12(3):661-666. PubMed 25545022
- Inoue M, Sekiguchi Y, Ninomiya N, Kobayashi T, Araki M. Enhanced visualization of female squirting. Int J Urol. 2022;29(11):1368-1370. PubMed 36000809
- Rubio-Casillas A, Jannini EA. New insights from one case of female ejaculation. J Sex Med. 2011;8(12):3500-3504. PubMed 21995650
更新日:2026年10月31日|gspot.tokyo 編集委員会。当サイトは医療機関ではありません。この面は医学的な診断や助言ではなく、公表された研究の要旨を読んでまとめたものです。出血、強い痛み、発熱、排尿時の痛みなどの症状がある場合は、婦人科での受診を優先してください。